昨今子供の成人病(今は生活習慣病といいますが)が増加してきていると言われています。その中で一番の問題になっているのが肥満です。
最近、関西医科大学と浜松医科大学の共同研究で小学校5年の女子のコレステロール値が8年前に比べて倍増していることがわかりました。男女計9000人という大規模な調査で、当然男子でも増加しており、専門家は将来心筋梗塞等の増加につながると予想しています。

調査結果をかいつまんでみますと、総コレステロール値が200以上の子供の割合は、女子で1993年に9%だったのが2001年に19%と2倍以上に増加し、男子でも11%から16%に増えています。値の平均も女子が166から175に、男子で168から174に増えています。米国では小児用に設けられた基準では200以上が異常とされています。

肥満はBMIという指標で比較しています。女子で肥満(BMI20.3以上)は1993年に10%だったのが2001年に12%に、男子では肥満(BMI20.2以上)は13%から15%に増えています。
BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m) 成人はBMI25以上が肥満


この研究チームの先生も原因は、食生活の変化と運動不足によると考えています。ただ問題は、食生活の改善も運動不足の解消ももうかれこれ10年ぐらい前からとりざされています。行政を筆頭に学校の肥満に対する教育も家庭での食事も一向に変化がないためこの状況が改善されません。
魚は嫌い、野菜は食べない、好んで食べるのがハンバーガーとフライドポテト。好き嫌いが激しくて全然食べないんですと訴える母親は多いですが、食べないのなら食べささない、毎日魚しか食卓にださない、ぐらいの気合が必要です、好き嫌いが激しくなったのは親のせいですから。やれおじいちゃんやおばあちゃんが何も食べないでは心配でお母さんに意見するのはよく見かける光景ですが、毅然とした態度で接してください。あと運動不足は外での遊び場が少ないのとテレビゲームの普及、受験勉強などによってもたらされているのは事実ですが、なるべく歩かせることを心がけてください。ちょっとしたところでもすぐに自転車でというのは問題です。

自分の子供のBMIを計算してみて、20を超えているようでしたら今から真剣に考えないと思春期になって背が伸びて肥満が解消する子供も確かにいますが、それを願っているだけで何もしないともし肥満が続けばいずれ生活習慣病(高血圧、高脂血症、糖尿病、痛風、脂肪肝、心筋梗塞、脳梗塞等など病名をあげればきりがないほどの病気になる可能性を秘めています。一度是非肥満解消に関して子供さんと話をして努力してみてください。

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