もうすでに僕の考えを診察室でお聞きになったお母さん方もおられると思いますが、もう一度ここに記載します。

僕と同じように様々なドクターや医療関係者が自分の考え方や経験からいろんなことを言ったり報告したりするために、接種すべきかどうか、また接種するなら何回接種するのか、いつから接種するのか等に関してかえって患者さんが戸惑っておられると思いますのでここでお話します。まず皆さんに一番基礎となる情報を流しているのは厚生労働省です。厚生労働省は小学6年生までは毎年2回接種することを推奨しています。僕も自分の30年の経験から接種した方が重症化しないように思いますが、確固たるデータがあるわけではありません。最終的には全てお父さんやお母さんが決めてもらることになるのです。いろんな人の意見を聞いて納得できた方法で解決してください。

ここにおおまかな僕の考えを述べますと、僕は予防接種賛成派です。でも1回接種でも罹らない子や、2回接種しても罹る子等様々です。本当は個人個人にオーダーメイドの接種プランを立て、例えば接種前と後でインフルエンザの抗体価(簡単にいうと抗体はウィルスを排除する物質、抗体価はその量で多いほうが感染しにくく重症化しにくいと考えてください)を採血をして測り、抗体価の低い患者には2回目の接種をするのが良い方法だと思うのですが、その分経済的にも負担がかかるし、本人は予防接種以外にもさらに1〜2回痛い目にあうことになります。よって当院では初回接種(いままでに接種歴がなく、かつ確実に前年度罹患した可能性のない人)の患者さんは2回接種してもらいますが、それ以外の患者さんは、最低年1回接種し、2回目は例えば周りで流行し始めてからでも遅くないと思います。また接種しても毎年のように罹る人や、喘息等の基礎疾患のある人、受験生等は2回接種してもらったほうがいいと思います。インフルエンザの予防接種で絶対インフルエンザに罹患しないようにすることは無理ですが、罹っても重症化しにくくできればとお考えのお母さん方に、毎年1回接種法をお勧めします。2回接種した方が1回よりも抗体価がより高くなりますから、少しでも高くしたほうが有利だとお考えであれば申し出ていただければ2回接種いたします。決して2回接種を拒否しているのではありませんので誤解の無きようお願いします。(ご質問などあれば、掲示板かメールをください、トップトップページのFAQをクリックして下さい。
尚、平成28年の秋から点鼻の生ワクチンも開始しました、継続するかどうかはまだわかりませんが、詳細はココをクリックしてください。

次に世間で物議をかもしだしている

インフルエンザの予防接種

普通の風邪はライノウィルスやコロナウィルス等の感染によって起こります。
症状としては、喉が痛い、鼻がむずむずする、水のような鼻汁がでる、くしゃみや咳が出る等が中心で全身症状はあまりみられません。発熱もインフルエンザほど高くなく、重症化することもめったにありません。
一方、インフルエンザにかかると39℃以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛などの全身の症状が強く、あわせて喉の痛み、鼻汁などの症状もみられます。さらに気管支炎や肺炎などを併発することがあり重症化(脳炎、脳症を含む)することもインフルエンザの特徴です。また、インフルエンザが流行し始めると短期間に小児から高齢者まで膨大な人を巻き込むという点で普通の風邪とは異なります。(厚生労働省のホームページより抜粋)

ただ、ウィルス感染という点においては、同種の感染であることも覚えておいてください。

インフルエンザと普通の風邪を混同しないで下さい

いろんなホームページで書いてありますから、詳しくは記載しませんが

インフルエンザエカタセノ