では、背が低いというのは?
SDというのは「標準偏差」のことです。成績を評価するのにかつては盛んに使われた、あの標準偏差です。60なら合格できるけれど、40では難しいなどといわれた、あの標準偏差と同じものなのです。SD(標準偏差)とはある幅のことです。何の幅かというと、身長の場合でいうと、ある集団の身長を横軸にとって表を作ると、平均身長を中心に釣鐘形になるのですが、その釣鐘の肩と肩の幅を2分の1にした、その幅がSDです。そして、平均身長から右ひとつ分が+1SD、さらに右の幅が+2SD。そして平均身長から左ひとつ分の幅が−1SD、次の左ひとつ分が−2SDとなります。そして、これ以内にはいっていれば正常身長とみなすのですが、この中にはいるのが約95%。そこからはずれるものがそれぞれ2.3%ずつ。すなわち、低身長と一応みなされるのは左端の3角形の裾野に属する人で、100人中2、3人ほどいるということになります。 |
|||
|
その1
親ごさんが「うちの子は小さい」という場合、「幼稚園や学校のクラスでいちばん小さい」など、小さい集団での比較で評価されることが多いのですが、学問的な低身長は身長が−2SD以下の場合をいいます。また成長率が−1.5SD以下になったときも低身長として扱います。 現在、学校でのクラス人数は35人くらいですから、いちばん小さくても35人中の35番めですが、−2SDというのは、100人中99.7人めです。やはり低身長の正しい評価にはSD値を求める必要があります。 |
|